本レポートは、2018年7月6日に実施された「共創の探求ワークショップ」にて、最後に実施された「ダイアログ」の様相をお伝えするものです。
「ダイアログ」とは簡単に言うと「対話」という意味です。
また「ダイアログ」は、会議やディスカッションのように「何か決めなくてはいけない。良し悪しをジャッジする」というものではなく、特定のテーマについて「探求」していく思考・行動を指します。
組織・チームにおけるチームビルディング、部下育成について関心・課題感を持たれている方には、参考になる内容も多く含まれているかもしれません。
是非ご覧ください。
「最近どう?」って聞いても、基本「大丈夫です」とか「そうですね」という返事ばかりで、あまり話が広がらなくて・・・。
しかも仕事がうまくいってなくて・・・共創とは話がずれちゃいますが、最近の悩みでどうしよう・・・と思っているところです。」
一般的に見れば大丈夫じゃないと思うんですが、本人は「大丈夫」と言ってしまうので。
「大丈夫?」と聞くと「大丈夫」と返ってきてしまうので、それ以外の引き出し方が必要なのかなと思いました。」
面接の時は明るくてよく喋るしいい子だったんですが、入社してみたら「この子暗いぞ、思っていたのと違ったな・・・」と思ってしまって(笑)」
その部下は1日のテレアポの必要件数はこなしていて成績があがってないんですか?」
今って採用するのも(入社後のギャップがあって)、結構難しいなと思うんですよね。
あまり言っちゃいけないんですが、発達障害があるかどうかを確認するための試験を弊社では用意していて、それを見て採用の参考にしています。」
今話を聞いていて特に2つ気になったことがあります。
1つは、その部下をどう改善していくのか?という『HOW』を話していますが、もっと背景を知ることでアプローチがわかるかな、と思いました。
2つ目は、その部下の課題ばかりを見ていて、ちょっと残念だなと思いました。多様性という側面でその部下を見るのも必要かと思います。
その部下がどう価値発揮ができるか、そのために自分たちはどう関わることができるのか、その部下は何を求めて入社してきたんだろう、3年後どうなっていたいんだろう、部下がどうやったら幸せになるのか、という点を考えぬいていくと、もしかしたらジョブチェンジの話も出てくるのかもしれませんね。」
普段の部やチームの枠の中だけだとなかなか変わるチャンスがなかったりするので、チームが関係ないところで自分が貢献できることがあると楽しくなるかもしれませんね。」
その部下も志がちょっとずつ高くなっていって、仕事の中で見つけたさらにやりたいことを目指して今は転職したんですが、月に一回会社に遊びに来るくらいに仲良くなりました。
今思うと、最初は怒りがこみ上げるくらいモチベーションがない子だったんですが、でも人ってアプローチの仕方ですごく変わるんだなって思いました。」
(そういう経験もあって、)さっき話した部下に対しては、最後まで「変われるだろ」という根拠のない自信がありましたね。(笑)
逆に今自分に課題があるのは中途の人にはできなくて・・・
中途で来られた人で前職の成功体験を持っている人に対して、結構考え方とかが浸透しにくいのかな、と思いました。」
そもそも中途と新人で分けるのもどうなのかな、って思います。
たまたま時期が違っただけで、自分たちと違うものを持っている人達だと思うので、お互いの違いを出し合って認め合うことが必要で、人って認め合えると嬉しいし、そうすると仲間意識が芽生えますよね。
中途の人は途中から入っているという意識が特に強いので、中にいる人たちに一緒だと思ってもらえると、安心感がでると僕は思いますね。」
新卒とは違うアプローチで相手を知る必要があると思っていますが、自信があるのかやっぱりプライドが高いので、中途の人を変化させるのが結構難しいです。」
中途の人は入社先の文化を知らない中で入るので不安も大きく、かつ早く認められたい気持ちも大きいので、前職の経験を使って早く結果を出そうとします。 なので、入社した段階で丁寧に会社の文化を説明してあげて、前職のスキルとかは一旦横においてもらって、まずは会社に馴染んでもらって、馴染んだ上で応用として前職の経験を生かしてほしい、というのを伝える研修が増えていると聞きました。
うちの会社はそこまでできてないですが、考え方として中途社員との接し方として柔らかい伝え方を取るのは1つかなと思いました。」
その部下自身も自分が変われると信じきれずにいるかもしれなくて、でも周りに誰か1人でも信じてくれる人がいるだけで、その人自身が変わっていこうと思えるエネルギーになると思うんですよね。
なので、先輩や誰かが『変われる』と信じてくれることが大事なのかなと思いました。」
どれくらい同じ時間を過ごせるのか、一緒につらい時期を過ごしたのか、どれくらい共感できたのか、が大事だと思っていて、そういう時間を一緒に過ごしたことでその人の喜びポイントや性格が見えてくると思うんです。
なので、共有している時間を増やすのは大事だなと思います。」
今悩んでいる部下についても、魅力的なお客さんを渡せば数字をちゃんと出せると思うんですけど、でもみんなに同じことはできなくて・・・
なので、数字をあげられない子を上げられる成功体験は自分の中であるんですが、またお客さんを渡すのか、と思っていて・・・。」
自分が信じる、彼らが自分を信じてもらうにはどうしたらいいか、というのはお土産として考えてもらって、今日は終わりたいと思います。」
以上(ダイアログ参加メンバー 10名 50分間)