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新人の育成で大切なことは、「成長イメージ」を【共に】描いていくこと

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コラム :現場のお悩み相談


 
 
 
アーティエンスでは、毎年新入社員向けに現時点の社会人としての意識を確認するアンケートを実施しています。今年度(2017年度)も、全51社、455名の新入社員に向けて、アンケートを行いました。
 
 
 
このアンケート調査において、毎年顕著な傾向として顕れるのが、新入社員の方々の「これから自分たちは成長・スキルアップしていきたい(していかないといけない)」という、「成長欲求」です。
 
 
アンケート内の「社会人として、大切にしたいこと」という設問項目では、新入社員が一番多く掲げた項目は「自身の成長・スキルアップ」で、全体の64.2%でした(去年の2016年度は61.6%)。
 
次点以降の「周囲との関係構築」、「仕事とプライベートの両立」、「仕事での高い成果を出すこと」と20ポイント以上の差で、高い票となっています。
 
 

新入社員が掲げる、「社会人として、大切にしたいこと(2017年度 アーティエンス「新入社員意識調査アンケート」より)

 
 
さて、新入社員の方々が自身の成長に対して高い欲求を持っていることは確認できました。
 
 

ですが、「成長」という言葉が持つイメージは非常に様々です。
 
 
──今年度の新入社員の方々は、具体的にはどのような「成長のイメージ」を抱えているのでしょうか。
 
 
 

1)新入社員の方々は、今の時期(入社1~2ヶ月)どのような成長イメージを持っているか

 
 
 
新入社員の方それぞれが持つ「成長のイメージ」はどのようなものか──。
 
 
アーティエンスの5月時期の新入社員研修にて、新入社員の方々に「(自身がこれから)目指したい姿、なりたい状態」について述べていただきましたので、その一部を紹介したいと思います。
 
 
 

新入社員の方々が描く、「これから目指したい姿、なりたい状態」は(一部抜粋)

※ 2017年5月時期 アーティエンス新入社員研修にて

  • 一人でできる業務を増やす(不動産業 女性)
     
  • お客様から信頼を得て、重要な仕事を任される(印刷業 男性)
     
  • 暴走や独りよがりではない個性を持ちつつ、人としての常識をわきまえた人(出版業 女性)
     
  • 後輩が入ってきたときに、何かあればすべて自分に聞きなさいと周囲から言われるほど社内で頼られる存在になりたい (不動産業 男性)
     
  • 営業研修を通じて、自社のことをもっと好きになりたい (製造販売 女性)
     
  • 一人で仕事ができるようになりたい(不動産業 男性)
     
  • プロダクトリーダーになりたい(IT 男性)
     
  • まずは通常業務に早く取り組みたい(IT 男性)
     
  • 取引先のお客様から「信頼」される存在になりたい(販売 女性)
     

 
 
上記のコメントを述べられた新入社員の方々は、どなたも力強く、思いを込めて伝えていただきました。そして、それを成し遂げるためにどうすれば良いかについても考え、明日からの業務で意識していく姿勢を見せてくれました。また、その様相は「実際に成長していけるだろう」という期待も感じさせるものでした。
 
 
ですがその一方で、上記で挙げたコメントの多くが、「比較的【短期的】に成し遂げられる(または成し遂げなくてはならない)」ものであった点についても留意すべきでしょう。
 
 
事実、上記以外においても新入社員の方々が掲げた「これから目指したい姿、なりたい状態」について、その多くは「数ヶ月~半年ほど先の姿・状態」に留まっており、「数年後まで先に目を向けたイメージ」としてコメントされた方は、全体の約1割程度でした。
 
 
もちろん、短期的な成長イメージもとても大切ですので、私たちは上記のような「目指したい姿」を掲げた新入社員の方々に対しても、その想いをしっかりと受け止め、支援していくことが求められます。
 
 
しかしながら、それらの「短期的な成長イメージ」だけで、彼・彼女たちはこれから先も力強く成長していけるかというと、大きな疑問が残ります。──やはり、まだ描き切れていない、更にその先の「中長期的な成長イメージ」も、当然ながら必要とされてくるのではないでしょうか。
 
 
 
 
 

2)社会人は、学生と比べて「中長期的」かつ「自分ならではの」目標が求められる

 
 
 学生における「目指したい姿、なりたい状態」と、社会人における「目指したい姿、なりたい状態」の描き方には、二つの大きな違いがあります。
 
 
 
 ひとつは、自由度の違いです。
 
学生での「目指したい姿、なりたい状態」は往々にして一定の基準やルールが出来上がっていることが多いです(例えば、「この学問を習得する」であったり、「この資格を得る」であったり)。
 
ですが、社会人の「目指したい姿、なりたい状態」は学生のそれと比べ、自由でかつ流動的でもあります(なかには、社員の目標を厳密に定義して管理している企業もありますが、今回はそれ以外の多くの企業の場合、という観点でご解釈いただければと思います)。
 
その自由さゆえに、「真に求められるもの」を追及していくうえで困難や迷いも生じやすくなるのでしょう。
 
 
 
もうひとつは、スパン(期間)の違いです。
 
多くの方々は、社会人として過ごす期間を「数年~数十年」と、非常に長い期間で見積もられていることでしょう。とすると、その長い期間において掲げるべき「目指したい姿、なりたい状態」は、果たしてどれくらいの期間目標として設定するのが適切でしょうか。──少なくとも、学生時代に掲げる「目指したい姿、なりたい状態」より、中長期的な期間目標が求められることは明白です。
 
 
 
つまり、社会人の掲げるべき「目指したい姿、なりたい状態」(=目標)は、学生時代のそれよりも「自身の環境、状況、そして意思に合わせた設定」が大切となり、併せて中長的な視点も要求される──ということですね。
 
 
 
新入社員の方々が、自身の目標を掲げようとしたときに、自分たちなりのイメージを描きつつも、その視点はやや短期的なものに依ってしまうのは、数か月前まで学生という立場であったことを踏まえると仕方のないことなのかもしれません。
 
 
ですが、だからといって「そのままの目標で良い」かというと、そうではない場合のほうが多いでしょう。新入社員の方々も、いずれ自身の目標を、より中長期的に掲げていく必要があります。そして、そのシフトチェンジは、早ければ早いほど、当人の成長促進も強まっていくものです。

 
 
 

3) トレーナー・育成者は、新人が「将来のイメージを掲げる」為の支援を行うことが大切

 
 
新入社員が掲げる目標が、より「自身の環境、状況、意思」にフィットし、かつ中長期的なものにしていけるために、私たちはどのような支援ができるでしょうか。
 
 
──それは、とても難しい課題です。かつ一概に「こうすればよい」というものは無いでしょう。ですが、確実に言えることは、「最終的に目標を掲げるのは、当人自身である(私たち周囲の他人ではない)」ということです。
 
 
そして、私たちは、彼・彼女達が目標を掲げていく過程での、その支援はできます。それは、「こうしなさい」という指示型の指導というよりかは、当人たちの考えや想いを引き出していき形にしていくコーチング型の指導・支援が適切でしょう。
 
 
 

新人・部下の将来のイメージを掲げていくための思考のフレームワーク 「GROWモデル」

 
 
コーチング指導の手法の一つ、「GROWモデル」については、ご存知でしょうか。
 
 
人は、えてして自身の内面にある「成し遂げたいこと、目指したいこと」に気付かないままでいるものです。その潜在化にあるビジョン(目標、ゴール)を顕在化していく為の支援を行い、それによって対象者の意思・行動を強化させていくのが「コーチング」です。
そして、そのコーチングを効率的に行っていく為の手法を可視化したフレームワークが、「GROWモデル」(※下図参照)です。

 

 
 
このGROWモデルは、短期的、中長期的問わず、指導者やトレーナーが新人や部下の目標やありたい姿、目指したい状態を描かせていくうえで、非常に有効なフレームワークです。
 
新人や部下に、より確固とした将来のビジョン・目標を掲げさせる際には、コーチングとしての指導と併せて、このGORWモデルの活用が望ましいでしょう。
 
 
 
 
 
時代の移り変わりの早い昨今において、新入社員に限らず、私たちが「将来のビジョン・目標」を掲げることは今まで以上に難しくなってきているのかもしれません。──その際に大切となるのは、「これから」について話し合っていくことだと、私達アーティエンスは考えています。
 
 
周囲の人とこれからの将来のイメージを描いていく協創が深まることによって、自然と「目指したい姿、なりたい状態」も見えてきます。そしてそれによって、私たちは成長のための方向を見出して、意識と行動を活性していくことができます。
 
 
新入社員の方々が、成長の為に自身の「将来目指したい姿、なりたい状態」を描いていく際も、周囲との協創がとても大切なのではないでしょうか。
 
 
 
皆様が新入社員の方々の育成・指導をされていくうえで、今回の記事が少しでもお役に立てることを、心より願っております。

 
 
 

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