なぜマネジメントが機能しない?組織に潜む3つの原因と実践策

会議で方針を決めても、現場が動かない。」
「管理職に任せても、チームがまとまらない。」

アーティエンスにご相談いただく中小企業の現場では、こうした悩みの声をよく耳にします。

「ビジョンも示しているし、戦略も伝えている。会議も重ねているし、現場の判断は管理職に任せている。——なのに、なぜ、現場が動かないのか?」

この課題は、“マネジメントがきちんと機能しているか”が問われています。

そもそもマネジメントとは、掲げたビジョンや戦略を現場で“実行される状態”に落とし込み、チームの力を最大限に発揮させることです。そのためには以下の3つの土台が欠かせません。

●行動が自然と動き出す「組織設計」
●ビジョン・戦略の「浸透」
●チームを前進させる「コミュニケーションの質」

マネジメントが機能しないとき、多くの企業ではこの3つのいずれかに“穴”があります。

本コラムでは、マネジメントが機能しない3つの根本原因と、原因に対する具体的なアプローチをご紹介します。

マネジメントが機能しないという課題を組織の問題として捉えて見直すことで、現場は確実に変わっていきます。
「現場が動かない」もやもやから脱し“動き出す組織”へ変えていきましょう。

執筆者プロフィール
迫間 智彦
X:@tohaza_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

専門性:ファシリテーター管理職組織開発・組織変革

1)マネジメントが機能しないの背後にある3つの原因

マネジメントが機能しない主な原因は、次の3つです。

① 組織構造・教育・文化が設計されておらず、土台が整っていない
②ビジョン・戦略が現場に浸透していない
③ 組織内のコミュニケーションが不足し、連携や信頼関係が築けていない

一見、現場の課題に見えるような問題も、その背景をたどると、組織の構造や文化が原因になっていることがよくあります。
ここでは、これらマネジメントが機能しない根本原因について詳しく解説していきます。

① 組織構造・教育・文化が設計されておらず、土台が整っていない

マネジメントが機能しない組織では、社員が自ら考え、動くための組織構造・教育・文化が設計されていないことがよくあります。

具体的には、次の3つの構造的な問題が根底にあります。

1.組織の中でのマネジメントの役割が明確でない
多くの組織では、「マネージャーとは何をする人なのか?」という基本的な定義があいまいなまま放置されています。

その結果、
・管理職本人も「自分が何を期待されているのか」がわからない
・部下は「課長が何をしているのか分からない」と感じる
・評価や育成が属人的になり、マネジメントの質が安定しない
という状況になっています。

こうした“役割のあいまいさ”が、現場の迷いや分断を生み出しています

2.マネジメントスキルを学ぶ機会がない
プレイヤーとして成果を上げてきた社員が、マネジメントについての十分な準備や学びの機会を得ないまま管理職に昇格していることも問題です。

たとえば、以下のような状態です。
・OJT中心で体系的なマネジメント教育を受けていない
・「感覚」でマネジメントをしており、再現性がない
・育成・対話・フィードバックなどの基本スキルが抜けた状態で任されている

その結果、管理職本人がどう動けばよいのか分からないまま日々の業務に追われ、育成や巻き込みがうまく機能しません

3.メンバーの当事者意識・主体性を育む育成文化がない
そもそも、マネージャーの指示がないと動けない“受け身な組織文化”になっている場合もあります。

たとえば、以下のような状況です。
・目標設定や1on1で自ら語る機会がない
・「考える」よりも「言われたことをやる」ことが重視されてきた
・若手に挑戦や裁量を任せる経験の場が不足している

このような環境では、管理職がどれだけ頑張っても、部下が自ら動こうとはせず、常に指示待ちになり、現場が停滞してしまいます。

属人的な頑張りに依存するのではなく、マネジメントの役割設計、教育機会、文化の再構築といった「土台づくり」から見直すことが、行動する組織への第一歩となります。

②ビジョン・戦略が現場に浸透していない

ビジョンや戦略が現場に浸透していないと、マネジメントが機能しなくなります。
どんなに優れた戦略でも、現場の意思決定や日々の行動に結びつかないと、組織は前に進みません

しかし、多くの企業では「ビジョンや戦略はあるけれど、浸透していない」という状況が見られます。これは単にビジョンや戦略が伝わっていないのではなく、ビジョンに込めた意味や狙いが現場に届いておらず、行動に繋がっていないことを意味しています。

例えば、以下のような状況です。
・戦略がキックオフミーティングで一度だけ共有され、その後は全く話題に上がらない
・クレドカードやビジョンポスターが配布されて終わり
・戦略がスローガン化しており、実務に結びつく具体的な行動指針がない
・評価制度や目標設定がビジョンや戦略と連動していない

このような状態では、ビジョンや戦略が現場に浸透せず、社員は日々の業務でそれらに基づいた判断や行動を取ることができません
その結果、社員の行動がバラバラになり、組織として一体感を持って動くことが難しくなります。

③ 組織内のコミュニケーションが不足し、連携や信頼関係が築けていない

組織内のコミュニケーションの不足は、マネジメントの機能低下を招く主要な要因のひとつです。特に、経営層と現場、あるいは上司と部下の間で“伝えるべきこと”が届いていない場合、組織の推進力は大きく損なわれます

多くの企業では、「報告・連絡・相談」は形式上行われているものの、その裏にある目的・背景・優先順位といった本質的な情報が、現場にまで届いていません
これは、単なる“情報不足”ではなく、組織内における意思の断絶が起きている状態です。

すると、以下のようなことが起きます。

・案件を進める際、目的やゴールが不明確なため、判断に迷い手が止まってしまう
・優先順位の共有が不十分で、現場ごとに判断がバラバラになっている
・現場が「なぜこの施策をやるのか」の背景を理解できておらず、指示待ちや受け身の行動が増えている

こうした状態では、現場の動きは鈍くなり、結果として戦略と実行の間にギャップが生じます。社員一人ひとりが目的意識を持って仕事に取り組むことができず、チームとしての方向性も揃わなくなります
結果として、個人も組織も“自律的に動く力”を失い、マネジメントは空回りしていくばかりです。

マネジメントを機能させるには、日常のやりとりを通じて、「なぜ今これをやるのか」「何を大切にすべきか」という組織の“軸”を、現場と丁寧にすり合わせていくことが欠かせません。


マネジメントが機能しない背景には、個々の能力や一時的な問題ではなく、組織全体の「構造的な課題」が潜んでいることが少なくありません。
だからこそ、表面的な現象にとらわれず、自組織のあり方を一度立ち止まって見つめ直すことが重要です。

次章では、こうした根本課題に向き合い「マネジメントが機能する組織」へと変えていくための具体的なアプローチをご紹介します。

2)マネジメントを機能させる具体的なアプローチ方法

属人化に頼らず、持続的に機能するマネジメントを実現するために、以下のアプローチが効果的です。

アプローチ アプローチ方法
① 組織構造・教育・文化を見直す ・役割と責任の明確化
・マネジメントスキル習得の機会を提供する
・メンバーの当事者意識・主体性を育む
② ビジョンや戦略を現場に落とし込む ・ビジョンや戦略をストーリーで伝える
・成果目標・行動目標・意義目標の3段階目標を設定する
・フィードバックで日常に浸透させる
③コミュニケーションの質を上げる ・1on1や定例会議で相互理解の場を設ける
・会議の質を上げる(ファシリテーション力の向上)
・チーム単位で内省の時間をつくる

マネジメントは、一部の優秀な人が“なんとかしてくれる”ものではありません。組織全体で支え、育てていくことが大切です。

① 組織構造・教育・文化を見直す

マネジメントを属人的にせず、役割・スキル・文化を「組織の仕組み」に落とし込むことが、持続的なマネジメント機能のカギです。

マネージャー個人の経験やセンスだけに頼っていては、再現性のあるマネジメントは育ちません。また、マネジメントが「何となくやっていること」になっていると、後進育成も困難になります。

重要なのは、組織としてマネジメントの「定義・習得・実行」の3段階を仕組みとして支えることです。具体的な取り組みを3つ紹介します。

役割と責任の明確化

部長〜係長まで役職ごとに「何を担い、どこに責任を持つか」を明文化・言語化することが必要です。

役職 具体的な役割と言語化の例
係長 チームの日常業務の進行管理を担い、メンバーの業務習熟度や行動特性を日々観察。必要に応じてOJTやフィードバックを実施し、育成状況を課長に共有する。
課長 課の目標達成に向けて、リソース(人員・時間・予算)を最適に配分。経営や部門方針を具体的なチーム行動に落とし込み、係長と連携して現場実行を推進する。
部長 経営戦略や中期ビジョンを現場レベルの業務や方針に翻訳し、課長層と連携しながら組織全体に展開。部署間の壁を越えた連携・調整を図り、経営陣への提言・報告も行う。

このように階層ごとに役割を定義・可視化し、組織全体に浸透させることが、共通認識の醸成と行動の精度向上につながります。

マネジメントスキル習得の機会を提供する

組織が意図を持ってマネージャーを育てる仕組みをつくることが必要です。


・OJTだけでなく、体系立てた社内外研修や勉強会を設計する
・「対話設計」「フィードバック」「感情の扱い」「関係性マネジメント」など、テーマ別・習熟段階別の学習機会を提供する など

これらの環境を整えることで、マネジメントスキルの底上げと組織全体の安定性が高まっていきます。

アーティエンスの管理職研修では、役割・期待が年々大きくなる”今の管理職”に本当に必要なマインドセットやスキルセットを提供しています。これらの研修から、管理職に足りていないマインドやスキルに適した研修を取り入れることをおすすめします。

迫間 智彦

どの管理職研修が自社に合っているか迷ったときは、どうぞお気軽にご相談ください。課題や目的に合わせて、最適な研修プランをご提案いたします。

メンバーの当事者意識・主体性を育む

組織として持続的に成長するためには、メンバー全員が主体的に関わる“相互マネジメントの文化”を育てることが重要です。

そのためには、次のような設計が有効です。

・目標設定時に、メンバー自身が「なぜこの目標に取り組むのか」を語る
・1on1で、メンバー側からアジェンダを持参する形式を定着させる
・若手にも「会議のファシリテーター」や「振り返りの進行役」などの機会を持たせる

このような「当事者性を引き出す仕組み」によって、マネジメントは一部の人の責任ではなく、組織全体で支える営みへと進化していきます。


マネジメントを個人の責任ではなく、組織全体の課題として捉え丁寧に設計していくことが、全社員の成長を支える土台となり、組織の未来への投資となります。

② ビジョンや戦略を現場に落とし込む

経営層で考えたビジョンや戦略は、場の一人ひとりが「自分の仕事」として理解し、実際の行動に落とし込めるレベルまで噛み砕くことが大切です。

どれほど優れた戦略であっても、それが現場に伝わっていなければ、それはあくまで「経営層だけのもの」にとどまります。浸透していない戦略は、現場にとっては他人事となり、日々の業務や意思決定と結びつかなくなってしまいます。

大切なのは、現場の一人ひとりが戦略を「自分ごと」として捉えられるかどうかです。
そのためには、戦略の伝え方だけでなく、それを現場でどのように日常的に運用していくかという両面での仕組み化が欠かせません。

ここでは、その実現に向けた具体的な取り組みを3つご紹介します。

ビジョンや戦略をストーリーで伝える

現場に落とし込むために効果的なのは、「なぜこの戦略に至ったのか」という背景を、エピソードや葛藤・対話のプロセスを交えて語ることです。
ビジョンや戦略の共有が“読み上げ”や“スローガンの提示”で終わっている企業は少なくありませんが、それでは現場の心は動きません。

たとえば、以下のように方針の背景や思いを語ると、現場の腹落ち感が大きく変わります。

「今期の重点方針は○○です。これは、昨年の現場ヒアリングでAやBといった声が多く上がり、“このままでは現場がもたない”という危機感から生まれたものです。何を優先すべきか悩みながらも、議論を重ねて○○に絞る判断をしました。」

こうした意思決定の背景や葛藤を共有することで、現場も方針を“自分ごと”として捉えやすくなります。さらに、伝えただけで終わらせず、「その方針についてどう思うか」「現場で何が障害になりそうか」といった双方向の対話の時間を設けることが重要です。

こうした対話を通じて、現場の理解や納得感が深まるだけでなく、経営側も現場のリアルな声を把握し、実行段階での課題を事前に把握することができます。

結果として、戦略が「現場に合った形」で定着しやすくなり、実行の質とスピードが大きく向上します。

成果目標・行動目標・意義目標の3段階目標を設定する

現場にビジョンや戦略を落とし込むうえで重要なのは、「成果目標(=結果)」「行動目標(=プロセス)」に加えて、「意義目標(=この目標は何のために存在するのか)」を設定することです。

多くの企業では、評価制度や目標管理の観点から「成果目標(結果)」「行動目標(プロセス)」の2つだけで目標を設計しています。

しかし、この2つだけでは、「なぜそれに取り組むのか?」という目的意識が欠けやすく、行動が受け身になりやすいという問題があります。

意義目標を加えることで、目標は単なる数値やタスクの達成ではなく、ビジョンや戦略と日々の業務を結びつける“意味のある行動”へと変わります

たとえば、次のように3つの目標を設計することで、現場のモチベーションと主体性は大きく変わります。

意義目標:〇〇部門として顧客起点の価値創出を強化する
成果目標:顧客満足度を前年比+10%
行動目標:月2回、顧客ヒアリングを実施しフィードバックを部内で共有

このように、「何のために、どんな成果を出し、どう動くか」を一本の線でつなぐことができれば、目標は“やらされごと”ではなく、“自分が目指したいこと”に変わっていきます。

これは、動機づけ理論における「内発的動機づけ(自ら動きたくなる状態)」を引き出す設計とも一致しており、自律的な行動を促す有効な枠組みとなります。

フィードバックで日常に浸透させる

目標を現場に根づかせるには、単に設定して終わりにするのではなく、「日常の言葉」として継続的に扱うことが重要です。

よくある失敗のひとつが、「目標は設定したものの、その後は振り返られず、忘れ去られてしまう」というパターンです。
これでは、せっかくのビジョンや戦略が現場の行動と結びつかず、形骸化してしまいます。

そこで有効なのが、日々のコミュニケーションの中に目標を織り込む工夫です。


・週次の1on1やチーム会議の冒頭で、「意義目標を踏まえて、今週は何を意識して動くか」を確認する

・成果や行動のフィードバック時に、「この取り組みは、戦略とどうつながっているのか?」という視点を意識的に取り入れる

このように目標を“会話に乗せて扱う”ことで戦略が現場の思考や行動の中に浸透していきます。

フィードバックを行う際は、単なる“評価”で終わらせるのではなく、問いかけや内省のきっかけとして設計することがポイントです。
そうすることで、個々人が「なぜその行動が求められるのか」を自ら考え、戦略を“自分の判断軸”として活用できるようになっていきます。


これら3つの取り組みがつながり合うことで、戦略はようやく現場で機能するものになります。

③コミュニケーションの質を上げる

マネジメントを機能させるには、情報の伝達精度を高めるだけでなく、信頼・理解・協働を生み出すコミュニケーションの設計が欠かせません。

コミュニケーションの質が低い組織では、情報は「伝えたつもり」で終わり、現場との認識にズレが生まれます。
また、背景や意図が共有されないまま進む意思決定は、納得感が得られず、行動の質も落ちてしまいます。

マネジメントが機能する組織に共通しているのは、単なる“報告”や“指示”を超えて、「お互いの考えや意図がつながる」対話の習慣が根づいていることです。

ここでは、コミュニケーションの質を高めるための具体的な取り組みを3つご紹介します。

1on1や定例会議で相互理解の場を設ける

形式的に実施されているだけの1on1や定例会議では、関係性も意図の共有も深まりません。
大切なのは、単なる進捗確認にとどまらず、「なぜそう考えたのか」「どこでつまずいているのか」といった内面や現場の感覚まで分かち合える時間にすることです。

また、信頼関係を育てるには、お互いを知るための“相互理解の時間”を意識的に設けることも効果的です。

たとえば1on1では、成果が出た際に「この成果の背景にはどんな工夫があった?」「普段どんなことを意識していた?」と問いかけることで、表には見えない努力や思考のクセ、価値観に触れることができます。

一方で目標が未達だった場面でも、ただ叱るのではなく、「目標を達成することを阻害した要因はなんだろう?」「次に同じことが起きたらどう対応する?」といった問いを投げかけ、一緒に考える姿勢を取ることが信頼を深める鍵になります。

こうした対話を通じて、「実はよくわからないまま進めていた」「不安だったけど言い出せなかった」といった本音が表に出やすくなり、関係性の質と行動の質が同時に高まりやすくなります。

さらに、相互理解の文化づくりには、ちょっとした習慣の導入も効果的です。
アーティエンスでも活用している「Good & New」はその一例です。
「最近あった良かったこと・新しい学びを1人1分でシェアする」だけのシンプルなワークですが、意外な一面が見えたり、感情の共有が起きたりすることで心理的距離が縮まり、その後の業務対話がスムーズになります。

このように、1on1や会議の場を“進捗の確認”から“相互理解と内面共有の場”へと変えていくことで、関係性の土台が築かれ、マネジメントが機能する土壌が整っていきます。

会議の質を上げる(=ファシリテーション力向上)

会議が「進捗確認」だけで終わるのではなく、意思決定や関係性の構築、学習の場として機能するように促すことが必要です。

その鍵となるのが、ファシリテーション力です。
会議参加者のファシリテーション力の高いと、たとえば、以下のような工夫が促されます。

・レイアウトを整えて全員が発言しやすくする
・対話の前提条件(グランドルール)を設ける
・議論の目的を明確にし、脱線を抑える

こうした“進行役”の質を上げることで、会議が「意味のある対話」に変わり、戦略や目標への共通理解が育まれます。

チーム単位で内省の時間をつくる

忙しい現場ほど、「振り返る時間」は後回しにされがちですが、組織の成長や行動の改善は、必ず“内省(リフレクション)”から始まります。

たとえば、週次の会議の最後に「今週、組織として良かったこと/改善が必要だと感じたこと」をチームで対話するだけでも、日々の経験から学びを得る土壌が育ち始めます。

さらに、四半期や半期など節目のタイミングで「どの行動が、どんな結果につながったのか」を振り返る時間を設けることで、マネジメント全体の軌道修正や優先度の見直しも早く正確に行えるようになります。

内省とは、単なる「反省」ではなく、経験を学びに変えるプロセスです。定期的に立ち止まり、対話を通じて振り返る文化を育てることが、変化に強いチームと機能するマネジメントをつくる鍵になります。


マネジメントとは、目標達成に向けて人と組織を動かすことです。そのためには、「情報を共有する」「意図を伝える」「判断基準をすり合わせる」「納得を得る」といったプロセスが不可欠であり、これらはすべて“コミュニケーションの質”に依存しています。

コミュニケーションの質を高めることが、マネジメントを機能させるための基盤づくりにつながります。


マネジメントの属人化を脱し、組織の中に役割・スキル・文化を明確に定義・共有していくことは、単に現場を整えるという意味を超えて、“未来を支えるマネジメント層”を組織全体で育てていくことにつながります。

今回紹介した取り組みを行い、持続的に機能するマネジメントを実現しましょう。

3)まとめ|機能しないマネジメントからの脱却にはアーティエンスの管理職研修がおすすめ

本コラムでは、マネジメントが機能しない3つの根本原因と、それを解決するための具体的なアプローチをご紹介しました。

マネジメントは、一部の優秀な人に任せるものではなく、組織全体で支え、育てていくものです。仕組みを整え、対話を重ね、現場が自律的に動ける状態をつくることで、組織は大きく変わります。

今回ご紹介した取り組みを実践し、掲げたビジョンや戦略を“実行される状態”に落とし込み、マネジメントが本来の力を発揮できる組織へと変えていきましょう。

ただ、「現場に合った形で実行するにはどうすればよいのか?」「そもそも自社にどんな課題があるのか?」といった不安や迷いもあるかと思います。

その際は、18年以上にわたり企業ごとの現場課題に寄り添いながらマネジメントの仕組みづくりや管理職育成を支援してきたアーティエンスが、無料でご相談をお受けします

ご状況に合わせて、ビジョン浸透・マネジメント育成・対話文化づくりなど、貴社の状況に合わせた研修や仕組みづくりも一緒に設計いたします。

「このままではいけない」と感じている今こそ、変革の第一歩を踏み出すチャンスです。
“現場が動く組織”へ、一歩ずつ仕組みを整えていきましょう。