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[ コラム ]
【事例付き】新入社員研修の内容例!成功のカギを深掘り解説
- 社会人としての土台を築き、活躍人材へと育成するための最初のステップである新入社員研修。本コラムでは、新入社員研修で取り入れるべき内容例や効果を高めるためのカギ、そして事例を詳しく紹介します。本コラムを参考に新入社員研修の内容を選定し、新入社
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本内容は、2025年4月8日に開催した「上司との協働体感研修」の公開講座研修レポートです。
受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。
目次
チームで仕事を行う際に不可欠な「共創・協働」の意識と「自己改善力」を習得することを目的としています。
新入社員は、必要以上に周囲からの評価を気にしたり、フィードバックを恐れる傾向があります。その結果、上司への働きかけが弱くなり仕事を抱え込み、成果創出や成長が難しい状況に陥ります。
本研修では、上司役講師と協働し、プロジェクト企画のワークを疑似体感します。その過程で、フィードバックの適切な受け止め方、自分から主体的に働きかけていくことが、より良い成果や成長につながることを実践的に学びます。
シミュレーションワークを通じて、自分から主体的に上司へ働きかけていくことの重要性に気付き、上司とより良い協働関係を築いていくための意識とコミュニケーション力を養います。
周囲からのフィードバックは避けるべきものではなく、適切に受け止めることで、自身の成長に大きく影響することを知り、現場での活用につなげます。
経験→振り返る→学びや改善点を得る→経験に活かす、というプロセスを体感し、振り返りを通じて自分自身で成長していくサイクルを習慣化する。
1. 事前講義~社会人として必要な意識・スキル~
2. チームで働いていくために~フィードバックの受け止め方~
3. 総合シミュレーションワーク~日報の提出率を改善せよ~
4. 事後講義~学びの確認~
5. 本日の振り返り
6. 明日への一歩
研修の始めと終わりに、「今日の研修で期待すること」や、「気づき・感想」などを話す時間を設けています。研修の前後で出てきたコメントから、変化を感じることができます。
研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。
・4日間の学びを活かして成果を出すことを意識したい
・今までスケジュール管理やタイムスケジュールが甘かったので改善したい
・自分は昨日学んだbig whyが苦手なので意識したい
・配属の時のことを考えて、スムーズに行動できるようになりたい
・今までの学びを活かしつつ、自分が苦手なことにもチャレンジしたい
研修終了時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。
・周りの意見を納得するまでに時間がかかってしまうが、そういう時は相手の立場や視点を想像したい
・報連相のときに、自分が何を聞きたいのかがわからなくなってしまった時があったので、メモに書いてから報連相に行くようにしようと思った
・分っている事と分らないことを具体的に明確化することが大事だと思った
・どうしてそう思ったのかも伝えられるようにしていきたい
・相手の立場から自分はどう見えているのかを意識することが必要だと思った
シミュレーションワークを通じて、仕事の進め方の全体像を模擬的に体験し、失敗の経験を踏まえて現場で意識すべきポイントを自分の言葉で整理していました。
「社会人に必要とされるスタンス・マナー・数値の捉え方」について、Yes/Noクイズで理解度をチェックしながら、学びの復習をしました。
※当社、上司との協働体感研修テキストより抜粋
「社会人としての仕事の進め方」については、要件定義、タスク分解、スケジューリング、報連相、解決策の講じ方ごとに、ミニワークを通してポイントを振り返りました。
※当社、上司との協働体感研修テキストより抜粋
細かなミスは見られたものの、全体として正解率は高く、これまでの学びがしっかりと理解できている様子がうかがえました。
今日までに学んだことを本当の意味で“身につける”ためには、知識を活かして実際に行動し、そこから振り返って改善していく姿勢が重要であることをお伝えしています。
最近の新入社員の傾向として、「フィードバック=嫌なもの」と捉える方が多く見られます。
※実際、脳科学の研究でも「フィードバック」という言葉を聞くだけで嫌悪感が生じるケースがあることが分かっています。
そこで研修では、フィードバックに対する認識を捉え直してもらうために、フィードバックの前提と受け取る際のテクニックをお伝えしました。
アーティエンスでは、フィードバックの前提として以下のように伝えています。
フィードバックの受け方では、部下の態度が異なる2パターンの動画を見て、自分が上司だったらどう思うかを考えてもらいました。
その後、フィードバックを受ける際のテクニックとして次の3点についてお伝えしました。
フィードバックは「自分の成長のためにあるもの」と捉えることで、素直に受け入れやすくなり、成長への一歩を前向きに踏み出せるようになります。
受講者の皆さんも、その意味をしっかりと理解し、自分をより高めていく姿勢が感じられました。
今まで学んできたことを全て活用して、シミュレーションワークを行いました。シミュレーションワークの世界観は次のようになっています。
※当社、上司との協働体感研修テキストより抜粋
約2時間の時間を受講生に預け、上司役の講師に報連相を繰り返しながら、アウトプットを完成させていきました。
※ 研修でのグループワークの様子
アウトプットとしては次の写真のような内容が出てきました。
※ 受講生のアウトプット
前日に学んだビジネススキルを活かし、アウトプットを明確にするために5W2Hで要件を整理した上で、課題をタスクに分解し、スケジューリングを実施。そのうえで、Big Whyを用いて解決策を深掘りするという一連のプロセスを実践できていました。
シミュレーションワークを終えた振り返りでは、次のようなコメントが出ていました。
・意見の発信と受け取りに時間がかかってしまった
・whatとhowを間違いやすいので気をつけたい
・バッファの見積もりが難しい
・問題解決の判断を自分たちでするのか、上司に相談した方がいいのか、どう判断したらいいんだろう
・今後も丁寧にすり合わせを行いたいと思った。最初に作ったタイムスケジュールがズレてきたときに対応できなかった
仕事の進め方を模擬的に体験する中で、失敗を経験した方も多くいました。ですが、その気づきを現場でどう活かすかに意識を向け、具体的なアクションを前向きに検討している様子が見られました。
5日間にわたって実施した4月の新入社員研修も、今回が最終日です。最終日は、これまでの学びを総動員して取り組むシミュレーションワークを中心に構成しています。
シミュレーションワークでは仕事の進め方を模擬的に体験することで、「どのタイミングで、どのスキルを使えばよいか」を具体的にイメージできるようにしています。あわせて、これまでの学びを振り返り、頭の中を整理する時間にもなっています。
「これから仕事で実践できるか不安…」という声もありましたが、初日と比べて明らかにできることが増えている自分を自覚し、自信を持ってほしいというメッセージをお伝えしました。
今年度のアーティエンス新入社員研修は、『「選ぶ立場」から、お客様・組織に「選ばれる存在」へ』をコンセプトに実施しています。
近年、売り手市場の影響もあり、企業を選ぶ意識が強く残っていたり、入社後も“お客様気分”のまま、仕事や人を選ぶスタンスが見られることがあります。
だからこそ、今年の新入社員研修では、「選ぶ立場」から脱却し、「選ばれる存在」になるための“気づき”と“学び”を重視しました。
新入社員の皆さんには、これまでの学びを活かして行動し、経験を積みながら、お客様や組織に「選ばれる存在」として成長していただきたいです。
※本研修の内容及び25年度新入社員研修のご案内資料は、下記よりダウンロードいただけます。
5月以降も、新入社員がその時期によって持つ悩みに即した研修を提供していますので、よければご利用くださいませ。
新入社員を対象とした公開講座スケジュールはこちらから確認いただけます。