【成功事例あり】半日管理職研修の成果を最大化!3つのポイント解説

「半日で管理職研修を成功させたい」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?

「管理職は忙しく、丸一日の研修を確保するのは難しい」という声を多くいただきます。一方で、経営者からは「せっかく半日拘束するなら、確かな成果を出してほしい」という期待が寄せられることもしばしばです。

少ないリソースで、最大の効果を求められる状況。「そんな都合のいい魔法があれば…」と思ってしまうものです。もちろん、魔法のような解決策は存在しません。ですが、工夫次第で限られた時間を最大限に活かし、管理職の成長と成果を促す方法は確かにあります。

本コラムでは、以下のポイントについて解説します:

最後までお読みいただければ、半日という限られた時間で最大の成果を引き出す管理職研修のヒントが見つかります。

執筆者プロフィール
迫間 智彦
X:@tohaza_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

専門性:ファシリテーター管理職組織開発・組織変革

1. 半日の管理職研修で効果を出すための3つのポイント

効果が出る半日の管理職研修の内容にするため必ず押さえたいポイントは、下記3つです。

・テーマを絞り込む
・事前学習を検討する
・研修はケーススタディや議論、対話を中心に進める

それぞれ説明していきます。

①テーマを絞り込む

テーマの絞り込みはとても重要です。半日の研修に多くの学びを詰め込むと、消化不良になり、研修の効果は低くなります。

例えば、管理職の育成力向上を図りたい場合。
1日研修であれば「部下育成」という網羅性のあるテーマでもいいかもしれません。しかし、半日研修の場合には、部下育成の中でもっとも自社にインパクトを与えられそうなテーマ(例:フィードバックスキル等)に範囲を限定すべきです。

迫間 智彦

半日は想像以上に短いです!最もインパクトを与えるテーマに絞り研修を実施しましょう。

②事前学習を検討する

事前学習を効果的に取り入れることは重要です。研修前に事前学習を実施することで、研修当日の実施内容を一部省くことができます。

例えば、学びに関する知識を動画視聴で事前にインプットしてきてもらう方法があります。実際に、半日の管理職研修を提供する際には、当社アーティエンスのYouTube動画の視聴を事前課題として課すケースもあります。

③研修はケーススタディや議論、対話を中心に進める

研修はケーススタディや議論・対話を中心にすることが重要です。限られた時間で学びを深めていくためです。

例えば半日で行うアーティエンスの「目標設定・管理研修」では、研修の場だからこそできる、ケーススタディや議論・対話(※太字参照)に多くの時間を割いています。

【目標設定・管理研修 半日研修の当日の流れ】
・講義:オープニング
個人ワーク・グループワーク:事前課題をもとにした振り返り
対話:素晴らしい目標設定・管理を考える
個人ワーク:アクションプランシートの策定
・講義:クロージング

2. 【事例】大きな効果を得られた半日の管理職研修3選

下記内容をお伝えします。

「1on1ミーティング研修」で、日常のコミュニケーションが改善
「アンラーニング研修」で、管理職の業務負担削減・チームビルディング強化を実現
「タスクシェアリングワークショップ」で、管理職の抱え込みの減少

「1on1ミーティング研修」で、日常のコミュニケーションが改善

項目 詳細
業種 Webサービスビジネス
企業規模 200名程度
実施時期 評価面談前
課題意識 評価面談への納得度が低く、過去にコーチング研修をしたが効果がなかった
実施理由 管理職の負担をなくし、メンバーの納得感を上げたい
得られた効果 メンバーの想いを知るコミュニケーションが増加
組織全体の業績回復に寄与

本企業は評価面談の納得度の低さに課題を感じていました。そして、当社にご相談いただいた際、すでに研修テーマは「1on1ミーティング」で決定していました。経営陣が「ヤフーのやり方を取り入れたい」という強い意向があったためです。時間は半日という制約がありました。

こうした条件下で私たちが提案したのは、「評価面談の納得度を高めるための日常的なコミュニケーション」をテーマにした研修です。具体的には、以下の2つのポイントに絞り、ロールプレイングを中心に進めました。

・評価面談は日常のコミュニケーションが鍵
→評価面談でいきなりメンバーの考えを変えるのは難しいため、日常的に信頼関係を築く重要性を伝えました。

・本音を引き出す傾聴の実践
メンバーの本当の想いや考えを引き出すための「話を聞ききる姿勢」を身につけるロールプレイングを実施しました。

研修後、参加者からは以下のような感想が寄せられました:

「気持ちはわかる、で終わらせていた。しかし、関心を持ち傾聴する必要があると気づいた」
「説得モードになりがちだったが、話を聞くことで相手の納得感を引き出せるとわかった」
「評価面談よりも日常のフィードバックの重要性を理解できた」

 

結果、日常的にメンバーの「ありたい姿」をふまえたフィードバックが行われるようになり、組織全体の業績回復に寄与したと伺っています。

「アンラーニング研修」で、管理職の業務負担削減・チーム力向上を実現

項目 詳細
業種 部品メーカー
企業規模 500名程度
実施時期 10月
課題意識 管理職が昔の成功体験に依存し過ぎている
実施理由 管理職の思い込みや考え方の偏り・クセに気付き、視野を広げることで、もっとチャレンジしてほしい
得られた効果 自分たちの思い込みや考え方に気付き、業務の分配やチーム力向上につながった

「半日で管理職向けアンラーニング研修を実施したい」というお問い合わせでした。アンラーニング研修に決まっていた理由は、経営陣からのリクエストです。

半日研修でのゴール設定は、「自分の思い込みや考え方の偏り・クセに気付く」としました。下記を伝えて、ダイアログを中心に行っていきました。

・「管理職、不遇の時代」と言われるほど、管理職の業務量が多く責任は重い
・「管理職の業務量が多く責任は重い」と視野狭窄が起きやすい
・フラットに自身の業務や組織を見ていくことが必要

ダイアログを行っていくと、

・自分がやるほうが早いと思っていたが、部下の仕事も成長も奪っていた
・挑戦していると思っていた。しかし、量を追う昔の成功体験を繰り返しているだけだった
・自分たちがやりたいことではなく、経営者の顔色ばかり見ていた

アフターストーリーとして、「タスクシェアリング(※)を行った」、「サーベイでチーム力が向上した」という変化があったそうです。

※ タスクシェアリングでは自分の業務を「自分だけができること」「他者に頼めること」「他者に任せるべきこと」3つに分類します。他者に任せられるタスクは、具体的な指示と期限を示して積極的に依頼していきます。

「タスクシェアリングワークショップ(※)」で管理職の抱え込みが減少

項目 詳細
業種 コンテンツビジネス
企業規模 100名程度
実施時期 3月
課題意識 管理職が目の前のことに追われていて、余裕がない。組織として支援したい
実施理由 管理職の業務の抱え込みを解消したい
得られた効果 業務における選択と集中の割り振り実施
部下への権限委譲が進む

「管理職が目の前のことに追われて余裕がない。組織として支援したい」というお問い合わせでした。『今抱えている業務・起きている課題をいったん棚卸』するためにタスクシェアリングワークショップを実施しました。

※ タスクシェアリングでは自分の業務を「自分だけができること」「他者に頼めること」「他者に任せるべきこと」3つに分類します。他者に任せられるタスクは、具体的な指示と期限を示して積極的に依頼していきます。

事前に自身の業務や課題を整理し、当日タスクシェアリングを行いました。具体的には、下記を考えてもらいました。

・120点達成する仕事と、60点の仕事に分ける
・部下に任せる仕事を決める
・部下への任せ方と、部下の業務調整を考える

その後対話を行っていくと、

・自分たちが成長した時はチャレンジしたとき。もっとメンバーに責任を持たせチャレンジさせた方がいい
・全てできるわけではない。ただ量をこなすのではなく質を高めるために取捨選択が必要
・もっと経営陣と建設的な議論がしたい

アフターストーリーとしては、タスクシェアリングが進み「管理職の抱え込みが減った」というお話を聞いています。その後、組織全体で新しいプロジェクトが立ち上がり、新サービスなども展開していきました。
このように半日であっても、効果がある研修を行うことは可能です。

迫間 智彦

半日研修は、企画・実施の難易度も相応にあります。ご不安な際はアーティエンスまでご相談ください。

3. 半日で行う管理職研修でよくある質問

Q1. 半日の管理職研修で、効果はあるんですか?

半日の管理職研修でも、重要なテーマに絞って組み立てることで効果はあります。ただし、効果を高めるためには、事前・事後ワークは実施したほうがよいです。

Q2.半日の管理職研修のメリット・デメリットを教えてください

【メリット】
・管理職の負担が少なくネガティブなイメージを持たれにくい
・3か可能な人数が増える

【デメリット】
・終日研修より効果が低くなる可能性がある
・企画・納品準備の時間は、終日研修と変わらない

Q3. 半日の管理職研修は、企画してからどれくらいの期間で実施できますか?

2か月前(最短1ヶ月前)までには企画は終わらせ、現場に展開する必要があります。終日研修と変わりません。

Q4. 半日の管理職研修ではなく、もっと短い時間で研修できませんか?

読書会・勉強会で実施する方法はあります。アーティエンスではどんなに短くても90分は取ったほうがいいと考えています。

Q5. 半日の管理職研修は、研修会社に依頼する場合どの程度の予算があればいいですか?

終日研修と大きく変わらないケースが多いです。企画・準備には、同じ程度の時間がかかるためです。アーティエンスでの価格をお伝えします。

・講師料金 : 30万円/人(税別)
・受講者参加料金 : 1万円/人(税別)

4.まとめ

本コラムでは、半日の管理職研修に関して、下記の内容をお伝えしました。

 半日の管理職研修で効果を出すための3つのポイント
【事例】大きな効果を得られた半日の管理職研修3選
よくある疑問への回答

半日という限られた時間で最大限効果を高める管理職研修の方法を知ることができたのではないでしょうか。

本コラムが皆さんのお役に立てば、とてもうれしいです。当社では「半日の管理職研修」も提供しております。ご興味がある方はお気軽にご連絡ください。

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