2016年新入社員意識調査レポート

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コラム :新入社員・若手社員について
アーティエンス株式会社では、2016年4月の1か月間に、440名の新入社員を対象とした意識調査アンケートを実施いたしました。本レポートは、上記アンケートの集計結果と新入社員研修実施時の所感をもとに、2016年度新入社員の特徴や傾向についてまとめております。
新入社員を受け入れる人事ご担当、及びにトレーナー、リーダー、管理職の方々にて、指導育成の際にご参考いただければ幸いです。
1)アンケート結果から見えた、2016年の新入社員の「強み」と「弱み」全体像
本年度の調査の結果、2016年度の新入社員が持つ強みの傾向として「素直さ」、「協力し合う姿勢」、「チャレンジ意識」、弱みとして、「競争意識の低さ」と「安心・安全な環境を求める傾向が強い」といった点が挙げられました。
アーティエンスが2016年4月から実施した新入社員研修においては、研修内のグループワーク時に「仲間意識の強さ」、「解らない人に教えようという働きかけ」、また、「一緒に作るという共創関係」といった様相がほぼ全クラスで見られました。その反面、「他グループより優位になろう」であったり、「自分たちのグループが一番になりたい」という意識は、全体的に例年よりやや低く感じられました。これら研修現場の様相からも、上記の新入社員の方々の「強み」、「弱み」の傾向が確認できます。
続いては、実際のアンケート集計結果の内容から、これら傾向について説明していきます。
2) 新入社員意識調査アンケート結果内容からの考察
Point1
「友人・知人」といった横のつながりと、「ありのままの自分で付き合える関係」を好む傾向
前年から引き続き、新入社員の方々の傾向として、「友人・知人」といった横のつながりと、「ありのままの自分で付き合える関係」を好む傾向が見られます。【表1】の “■ 新入社員が回答した「これまでの人生で大切にしてきたと思えるもの」”については、前年同様「友人・恋人・知人など」と答えた新入社員が一番多く、その傾向は前年比で更に高まりました。
【表1】新入社員が回答した「これまでの人生で大切にしてきたと思えるもの」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
また、【表2】における“新入社員が回答した「人間関係(※家族を除く)で期待してきたもの」”については、最も多かったのが「本音を話し合える」(55.9%)、次いで「余計な気を遣わない」 (55.5%)でした。前年同様、「ありのままの自分で付き合える関係」に対する願望が強く見られます。
【表2】新入社員が回答した「人間関係(※家族を除く)で期待してきたもの」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
Point 2
会社・組織に対して「自身の成長・スキルアップ」、「やりがい」を求める意識が強い
続いて注目したいポイントとして、「会社・組織に対して『自身の成長・スキルアップ』、『やりがい』を求める意識が強いという点が挙げられます。【表3】の“■ 新入社員が回答した「社会人として働いていくうえで、大切にしたいこと」”では、ご回答いただいた方の61.6%が「自身の成長・スキルアップ」を選ばれて、他項目と大きな差を付けて多くの票を集めました。
【表3】新入社員が回答した「社会人として働いていくうえで、大切にしたいこと」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
また、【表4】の“■ 新入社員が回答した「会社を選んだときに、重視したこと」”では、最も多かったのが「雰囲気・社風(49.8%)であったものの、次点は「やりがいを感じられそう」(35.9%)、「成長できそう」(35.7%)と続き、ここからも自身の成長欲求ややりがい・働きがいへの強い関心があることがうかがえます。
【表4】新入社員が回答した「会社を選んだときに、重視したこと」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
Point 3
会社・組織の上司に対しては、「丁寧な指導」、「改善点の指摘」を求めている
続いては、「新入社員の方々が、会社・組織の上司の方々に求めているのは何か」といった観点から、以下“■ 新入社員が回答した「会社の直属の上司に求めるもの」”、“■ 新入社員が回答した「自身のパフォーマンスをより発揮できると考える上司・先輩からの指導」”の質問項目を用意しました。
【表5】“■ 新入社員が回答した「会社の直属の上司に求めるもの」”では、最も多く回答を集めたのが「丁寧な指導をしてくれる」(46.6%)、次いで多かったのが「コミュニケーションを多く取ってくれる」(39.3%)でした。傾向として、上長からの細やかなフォローやコミュニケーションの働きかけを求められている新入社員の方が多いようです。
【表5】新入社員が回答した「会社の直属の上司に求めるもの」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
続いての【表6】“新入社員が回答した「自身のパフォーマンスをより発揮できると考える上司・先輩からの指導」”では、最も多かった回答が「自分の改善点を指摘してくれる」(71.1%)、次いで「自分の強みを引き延ばしてくれる」(43.6%)でした。近年、新人から一定の距離を置いての指導スタイルを取るトレーナーの方が増えてきていますが、新入社員側ではどちらかというと積極的な関与を求めている傾向があるようです。
【表6】新入社員が回答した「自身のパフォーマンスをより発揮できると考える上司・先輩からの指導」
(n=440 1人最大3項目まで回答)
3)まとめ 会社・組織は新入社員とどう向き合っていくと良いか
私たちアーティエンスは、新入社員の育成を進めていくうえで、現代の若者たちのコミュニケーションの在り方と、そして彼らの「メンタル・モデル」を理解することが大切であると考えております。そのうえで、組織内において新入社員と先輩・上司との相互理解を促進させていく為の良質な「場」を用意し、丁寧に指導し、協創の精神を以て彼らと接していくことが大切であると、私たちは考えています。
新入社員・若手社員を指導・育成していく際に、スキル面だけでなく、それぞれの組織が持つ価値観やマインドを併せて感じてもらう機会を提供することによって、はじめて異世代間の相互理解、及び協創の土壌が形成されていきます。そして、それは新入社員の定着と戦力化のスピードを上げることに繋がり、ひいては組織の成長に繋がっていくのではないでしょうか。
本レポートが、皆様と、皆さまの組織を活性していく際の参考としてご活用いただけることを、強く願っております。
■ 調査結果サマリー
調査名称:2016年度 新入社員意識調査アンケート
対象人数:440 名 (男性:女性 約6:4)
調査期間:2016年4月1日~5月1日
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